イ・ムジチ合奏団 つづき

前回からの続きです。
実際私が最初に生演奏が聞けたのは1980年代の半ば頃、武庫川女子大学の講堂でのコンサートからでした。ソリストにオーボエのハインツ・ホリガーを迎えてのコンサート、マルチェルロだったかな?十八番のコンチェルトを堪能した記憶がありました。
ホリガーがセンターに来て、普段指揮者のいない「I Musici」をリードする様に演奏していたのをよく覚えています。
2年ごとの来日で当時はフェスティバルホールと厚生年金のどちらかで、アンコールはどの公演も「赤とんぼ」です。
4代目コンマス、今風で言えば、コンサートミストレスのカルミレッリの後、5代目アゴスティーニは長く続くかと思いきや、矢張り四季ばかり演奏するのは嫌や!て辞めてしまいました。
その次はルーマニア系の女流バイオリニストのシルブさん。この人はね、6枚目になる四季も録音して颯爽とデビューされ楽しみにして演奏会に行くもボロボロ😱
「もうファン辞めたろ!と思いつつもこんな筈は無い?」と信じて守山市まで聴きに行った覚えがあります。「一番遠くから来てくれた」とホールの方から言われ、事務所に案内されポスター貰いましたよ。
大阪公演は体調不良やったそうです。
当時は日本の内閣総理大臣の様にコンサートマスターはしょっちゅう代わります。7代目はアントニオ・サルヴァトーレ、この人、たまに2ndでトラに入ってた人やん!誰も居てなんだのか、次に繋げるための繋ぎなのか、8代目が隣で演奏していました。7枚目の四季を録音するも日本未発売でした。
次は8代目アンセルミさん。
ここで私一度ファンを辞めたのです。
現代ピッチのバロック奏法でして、当時流行りのバロック奏法。「I Musici」よ、お前もか!
8枚目の四季はなんと 日本版はSONYからの配給。オランダフィリップスがブランドをおろして、ユニバーサルミュージック。
残ったのがグラムフォンとデッカで、CDの再販はデッカから。
ところが新譜はマイナーレーベルからの配給になり、あまり売れなくなりました。
そんな彼が若くして亡くなり、9代目として現れたのがフィオリーニさんです。
9枚目の四季は今度は英国名門デッカ(DECCA)から。ユニバーサルミュージック復活。今度こそ買わんといたろ!と思うものの、指がポチッとしてました。
前回の公演は見れなかったので私は初生演奏。
非常にバランスが取れた現代奏法で「これぞイ・ムジチ合奏団!」という感じ、昔の我が家へ帰って来た感じです。メンバー12名の内、創立メンバーや、全盛期メンバーのご子息が3名在籍しておられます。
なんと今の「I Musici」にはピアノも出て来るのです。ブッカレラ一族、ピアニストですが、お父さんはルチオさん、コントラバス奏者で、お母さんはガラッティさん、通奏低音チェンバロ担当。ブッカレラ家は今も昔も楽団の事務局です。
暫くは重なって在籍されてましたが、お父さんの楽器をステージに運ぶのは彼の役目でした。
懐かしい顔が目に浮かぶ演奏会でした。